【543】粗利率(利益率)と粗利額(利益額)の両面を考えると経営者のバランス感覚が理解できる

 

中小企業の経営幹部・管理職の育成の中で

会社の数字、すなわち経営数値について

 お伝えすることがあります。

 

会社の実際の数字を使いながら

今年度のデータを見つつ、前年度との

比較をする時もあります。

 

その例の1つとして、

売上・利益の面で言えば、

社長から

 

「売上」

 と

「粗利率」 

 

の両方を達成するように言われると、

社員の方はどちらを優先するべきか

悩んでしまうことがあります。

 

 

例えば、たくさん販売しようと思うと、

多少なりとも値引きしないといけない状況もあります。

売上は達成できる一方で、利益率が下がります。

 

 

一方で、利益率を確保しようと思うと、

価格メリット出せずに、売上目標が達成しないこともあります。

 

 

 業種に限らず、こういうことはよくあります。

 

 

その時にお伝えするのが

 

「粗利率」

  と

「粗利額」

 

 です。

 

「粗利率」と「粗利額」の関係をおさらいすると

例えば、

 

・商品Aの売上100万円で、粗利「率」10%の粗利「額」は10万円

・商品Bの売上   50万円で、粗利「率」20%の粗利「額」は10万円

 

商品A、商品Bともに売上も粗利率も違っていても、粗利額は同じ10万円です。

 

当然ながら、人件費などの会社の経費は

「率」ではなく「額」で払います。

 

一定レベルの「粗利額」がないと、

経費を払ってしまうと赤字になってしまいます。

  

一定の売上・粗利率を確保するということは

実は粗利額を確保することに他なりません。

 

粗利額の目標を達成するための手段として

売上目標があるという方もいらっしゃいます。

 

つまり重要なのは、売上・利益率だけでなく

「粗利額」なのです。

 

 

粗利額達成に向けて売上・利益率のバランスを

コントロールできるかが重要なのです。

 

例えば、値引きとは逆に値上げという場面もあります。

 経営コンサルティングをする中で、クライアント先に

そのような提案をおこなうこともあります。 

そうすると、粗利率は上がります。

そこで、粗利額の視点で考えることが重要です。

例えば、いくら「率」を上げても、「額」が取れないなら

値上げの効果は不十分です。

 

値下げの場合も同じです。

 

すなわち、「率」を意識しながら、「額」も意識する

そのバランス感覚が重要なのです。

 

このようなことを、クライアントの実際のデータを

使って、売上構成や粗利構成を見ながらお伝えすると、

 

「粗利率」と「粗利額」の両面を考える

 

ことができ、経営することの難しさを痛感するとともに

経営者のバランス感覚が理解できるのです。

 

 


■家業から企業(組織化)を考えていらっしゃる経営者様向けの企業研修

5W1H徹底活用研修

経営コンサルタントによる経営者・幹部社員ヒアリング

「知っている」から「使いこなす」ことで、社内の情報発信力・受信力そして仕事力・組織力が格段に上がります。

 

 

ハーマンモデル研修

経営コンサルタントによる会社の仕組み作りコンサルティング

自分と他者との思考のクセがわかり、コミュニケーションが円滑になる「ハーマンモデル研修」です。

 

 

ガントチャート式経営計画

選ばれる理由づくり経営コンサルティング(知的資産経営)

経営計画は行動計画があってこそ達成するものです。社員一丸となって行動計画を作成する実践型の研修です。

 

 

「分かる」は「分ける」研修

選ばれる理由づくり経営コンサルティング(知的資産経営)

仕事がデキる方の共通点の一つとして「分けて」考えて・行動していること。考えて動く社員を育成する研修です。