経営幹部・管理職の人材育成で
対応させて頂くテーマの一つ
「仕組み作り」
そのコンサルティング兼研修にて
気をつけていることがあります。
それは、
コンサルタント側が
一方的に作らない
ということです。
なぜかというと、
一方的に仕組みを作ると、
押しつけの仕組みになってしまい、
残念なことに活用されないこと
もあるからです。
ということで、
経営幹部・管理職・次のリーダーが
前向きに自ら作ってもらうことを
意識しています。
ただし、0から作るのは
慣れないメンバーにとっては
大変ですので、
やり方をガイドしつつ、時には
フォーマットを提供しますが、
必ず変えてもらうようにしています。
それは
・自分で考える習慣をつけてもらうため
・自分で作ったものと受け止めてもらうため
・完成し運用していて、今後自ら変更できるように
仕組みの狙い・ツボを理解してもらうため
など、参画メンバーに体得してもらいことが
あるためです。
「仕組み作り」を通じて
「自ら考え、自ら動く」社員を
作っていくことを目的としているので、
自ら手を動かして仕組みを作ることが
大事だと思っています。
どこまでの仕組みのレベルが必要かは
現場を見てコンサルティングしながら
判断していますが、
コンサルタントは
仕組み作りの代行役
というより
仕組み作りのガイド役と
言ってもいいかも知れません。
作るのは、会社のメンバーです。
前回、仕組みの種類について
お伝えしました。
組織化・企業化に向けては
重要な取り組みです。
ただし、1つ留意点があります。
それは、
仕組みに縛られては
いけないということ。
例えば、新規事業の場合は
ビジネスとして立ち上がっていない状態で
戦略・戦術も大きく変わりがちなので、
仕組みが多くないほうがかえって
スピーディーに動くこともできます。
むしろ、事業として安定し
ある程度業務がパターン化
しているならば、仕組み化は
オススメです。
その他の仕組みに
縛られがちになる例として、、、
人に関わる制度、
つまり、
人事制度・評価制度・給与制度などは、
他の仕組みと違って柔軟に変更することは
難しい場合が多いです。
社員に混乱を与えかねません。
社員が100名未満の企業の場合
むしろ、そういう制度がない方が、
働きやすい環境・求める人材を
集めることができやすい場合もあります。
つまり、仕組み化は
タイミングが重要
ということです。
クライアントさんの企業で、いろいろな
仕組み作りをお手伝いしてきました。
企業に行くと、
「うちは仕組みがないから」
と言われることも多いです。
そもそも仕組みって
どのようなものがあるかを
整理する意味でご紹介したいと思います。
●ルール・規則型
社内にあるいろいろなルールを指します。
整理・整頓や就業規則などもこちらに
入るでしょうね。
●制度系
給与制度・目標管理制度のような
ルール・規則よりもよりしっかりとしたものです。
●マニュアル・手順系
仕事をどうやって進めるか、まさに
やり方を示したものです。
●チェックリスト・ポイント集系
マニュアル・手順ほど、しっかりしていませんが、
業務上必要なポイントを列挙したものです。
●スキーム系
ビジネスモデルの整理や
業務フローなど全体像を捉える時使います。
●見える化系
実績管理表・スキルマップなど
今まで見えなかったものを
見えるようにする時に使います。
●計画・スケジュール系
見える化の一種ですが、
会社や部門・営業の計画・方向性を示したものです。
ガントチャート式年間計画はスケジュール系です。
そしてPDCAの要素が入っています。
●ツール系
見積積算や営業ツール(パンフ・Web)など
すべて一度に作る必要はありませんが、
企業化・組織化を進める時の参考
になればと思います。
オススメは前回お話しした
「業務フロー」です。
業務フローを作れば、
次にどれを作ればいいかが
優先度が見えてきます。
仕組み作りの際には、
幹部や次のリーダーを巻き込んで作成すれば、
人材育成にもつながります。
そして、出来上がった仕組みがあれば
チームがよりチームとして機能していきます。
企業が大きくなる時に
必要となるのが
仕組みづくり。
マニュアルづくり
ルール・基準づくり
などですね。
仕組み化でよく
ご相談・ご依頼を
頂いております。
仕組み化の第一歩として
業務フローの作成をご提案
しています。
過去にお伺いした企業では、
業務フローがあったとしても
大雑把で単純な流れしか
記載されていない
ケースも見受けられます。
そういうケースは
十分に活用できていないのが
ほとんどです。
業務フローの作成を
ご支援している企業では、
業務フローのそれぞれの業務において
例えば、、、
・業務でのコツや留意点
・業務の合格水準
・業務に必要な帳票類・データ・ツール
など新しい社員が活用できるような
ものに仕上げております。
こうすることで、
ポイント集やマニュアルなどの
整備やしやすくなります。
その上、その業務での改善点も
見えてくる場合もあります。
業務フローは仕組み化の第一歩です。
商品・サービスの面だけでは
他社との差別化が難しい場合、
その裏側を伝える事が重要です。
例えば、
商品の開発ストーリーも
その一つです。
その商品ができた
・経緯
・苦労話
・できた時の感動
などを伝え、利用者に共感して
買ってもらうというものです。
そして、
世界観も
その裏側の一つです。
会社の思い・価値観であったり、
実現したい姿も含めて。
ただし、開発ストーリーや
世界観といった裏側があれば、
商品が売れるわけでありません。
開発ストーリーや
世界観などの裏側が
商品・サービスを取り巻く
デザイン・パンフレット・
店舗設備・接客・
会社としての対応など
に反映されてこそ、
全体として引き立つのです。
経営者の情熱と裏腹の
デザインパッケージも
あるわけです。
つまり、、、
・商品・サービスほかの表面
・開発ストーリー・世界観ほかの裏面
という、表面と裏面の統一感のレベルが
上がれば上がるほど、
お客様に共感をより感じてもらえる
のだと思います。
前回、世界観について
お話ししました。
こちらです。
自社・自店の
世界観を作り上げた場合、
次に考えるべきは、
その世界観を
「嫌う」
もしくは
その世界観に
「反応しない」
人がどれくらいいるか
ということです。
おそらく、
その世界観を作り上げる時に
その世界観に共感する人については
十分に検討されたことと思いますが、
それに反して、
「嫌う」「反応しない」
というケースを考えてない
場合もあると思います。
「嫌う」「反応しない」人がいるという
受け止めたくない事実を
受け止められないと
その結果、
これから作り上げる世界観が
ぼやけてしまう場合もあります。
ちなみに
「反応しない」というのは
マザー・テレサが
「愛の反対は憎しみ
ではなく無関心です」
が言ったことと近いことと
捉えています。
どんな人が、
自社の世界観を嫌う
自社の世界観に反応しない
人でしょうか?
「ターゲットを絞る」
という話は
よく聞かれる話です。
そうは言っても
「なかなか絞れない」
ということもよく聞く話です。
まずは、絞る練習をしてみては
いかがでしょうか?
もちろん空想で構いません。
例えば、ターゲットを
「団塊の世代」に絞ると、、、
・商品・サービス
・PR方法
・リピーター策
・・・
など戦略や戦術が
いろいろと出てきます。
ただし、
検討漏れしていけないのは
その絞ったターゲットに
向けたメッセージです。
「世界観」とも表現しても
良いかも知れません。
自分たちが、
●「団塊の世代」の現状をどう思っていて、
(幸せを提供したい、何かを解決したい)
そのために、
●「団塊の世代」に向けて何をしたくて、
●商品・サービスを提供した結果、
自分たちがどんな世界を作り上げたい
●その結果としてどんな思考をもった
「団塊の世代」に共感してもらいたい
のか
を考えること
このことを私は「世界観」と思っています。
人によっては、
・経営理念
・経営ビジョン
・夢
・コンセプト
・こだわり
・使命感
・価値観
と言った方が伝わりやすいかも知れません。
ご自身がしっくりいく
キーワードを優先して
くださいね。
話を戻して、
自らの事業活動を通じて、
自分たちが作り上げたい世界は
何なのかということです。
「世界」といっても
大きさは関係ありません。
どんな未来を実現させたいのか
ということです。
特に、Btoc(個人向けの商品・サービス)
には、重要な考え方です。
その世界観をもって、
改めて、商品・サービス、チラシ、
POP、店作りなどを考えると、
マーケティング活動に
統一感を感じられます。
若干、統一感に欠けている店舗は
「世界観」がややぼやけているのかも
知れません。
このように空想でいいのでターゲットを絞って考えてみて、
世界観が見えにくい場合は、
おそらく、お客様にも伝わらないと思います。
また、今の会社・お店が醸し出す世界観を
冷静に考えてみて、世界観に合っているかどうか
ということを考えても良いかも知れません。
ターゲットを絞って、世界観も考えてみる。
そうすると、戦略・戦術もより
際立つものになってきます。
前回、リピーターづくりの
お話をしました。
どの業種でも、リピートの売上は
ある程度、金額が安定します。
製造業のクライアントさんでも、
リピートのお客様を
確保できつつあると、
「安定しないお客さんからの
注文は断りたい」
というご相談をよくお伺いします。
嬉しい悲鳴なのですが、、、
いつ頂けるか分からない
不安定な受注で、
社内が混乱するのを
避けたいというワケです。
しかも納期に厳しいとなれば
大変な状況です。
しかし売上確保には
そのような受注も必要。
そういった悩ましい状況を
打開にするには、
やっぱりリピーターづくり。
不安定な受注を断れる勇気を
持てるようにするためには
ある程度、リピーターで
固める必要あります。
ただし、製造業の場合は
少数の会社依存体質ではなく、
数社複数にしないと、
経営面の安定性に欠けます。
1社の売上シェアが、
自社の全体シェアの
20%以上超えていたら、
ちょっと気をつけましょうね。
いろんなビジネスで、
・新規顧客獲得か
・リピーター維持か
どちらを優先すべきか
ということを相談を受けます。
一般的に
「新規顧客の獲得コストは、
既存客の維持コストに対して
平均5倍の費用がかかる」
と言われています。
だから、
リピーターづくりが重要
って話もあります。
でも、お客様はいつかは
リピートしなくなっていきます。
それは業種によっては
いろんな要因がありますよね。
例えば、引っ越しされて、
利用されなくなったり・・・
だから、新規獲得が重要。
となると、結局、、、
どちらが優先なのと
悩んでしまいます。
その時に大事な視点として
リピーターとなる仕組み・
仕掛け作りができていれば、
新規顧客のリピート率は
あがるということ。
だから、
仕組み・仕掛けの優先度は、
リピーター優先。
それができた後で、
新規顧客獲得により
重点を置いて取り組むワケです。
今のお客様がリピートしてくれている
仕組み・仕掛けはできていますか?
とある会社の
経営幹部・管理職研修で
社長のご協力を頂き、
研修を進めていきました。
まずこちらをお伝えしました。
-----------------------
人生や仕事の質を高めるために
できることは、本質的に4つの方法しかない。
・重要なことを増やす
・重要でないことを減らす
・あることを完全にやめる
・新しいことを始める
-----------------------
こちらは、
アメリカの実業家でもあり、
経営コンサルタントの
ブライアン・トレーシーの
言葉です。
すごくシンプルですが、
耳が痛いこともあるのでは
ないでしょうか?
私も反省することがあります。
さて、本題に戻って、
社長がそれぞれの経営幹部・管理職に対して
このブライアントレーシー氏の4つの視点毎に
期待をこめて書いてもらいました。
一方で、経営幹部・管理職にも
ご自身の半年間の計画ということで
4つの視点にて書いてもらいました。
そして、それらを見比べたところ、、、
社長の期待と合致している方もいれば、
そうでない方もいらっしゃいます。
期待と合っていない方って
社長の期待像と目線が
あっていないということですね。
そうすると半年間、
経営幹部・管理職が
一生懸命頑張っても
社長から見れば、
頑張りどころが違うと
思われてしまうワケです。
非常に残念な状況です。
社長自身伝えていると思っても、
意外に伝わっていないことがあります。
「伝える」だけでなくて、
このような目線合わせが
時には重要な面もあります。
目標設定の面談などにも
是非活用してみてください。
サラリーマン時代に
ジェフリー・フェファー氏の
「実行力不全」
という本を読みました。
今は
「なぜ、わかっていても
実行できないのか」
という本で改題されています。
ちなみに、英語のタイトルは
「The Knowing-Doing Gap」
です。
Knowing:知っていること
Doing:やっていること
Gap:ギャップ(乖離)
ということです。
こちらの方がイメージが沸くひとも
いるかも知れません。
本の内容は、
組織論に関する内容ですが、
そもそもを辿ると、
個人に行き着く面も
あろうかと思います。
「知っているけど、やっていない。」
よくあることです。
他の経営者から聞いたノウハウでも
本で学んだ知識でも、
セミナーで聞いた内容でも、
いい話を聞いたのだけど、
実行できていないこと。
いろんな理由がありますが、
・単にやっていなかったり
・折角、得た情報が自社の経営に
落とし込まれていなかったり
することがあります。
情報をインプットすることも大事ですが、
実行に移すアウトプットも大事です。
知っているかどうかではなく
実行しているかどうかで
自社を振り返って見ましょう。
人がやる気を出す理由
はいろいろあります。
それは
個人それぞれ、
置かれている状況
というのがiWAMでの
考え方です。
iWAMについては
こちらで説明しています。
心理学(iWAMも含む)では
人がやる気を出す理由として、、、
●目的や目標を持つと
やる気が出る人もいれば、
(快楽を求める)
●現状の困難・問題を解決したい
いうことでやる気が出る
(恐怖を避ける)
という2つのパターンが
あると言われています。
私も大きく2つと思っていましたが
もう一つあることに気づきました。
それは、ある社長とお話をして
こんなことをお伺いしました。
「今回の事業を撤退したことを
忘れないために、いつでも
思い出せるように、万年筆を買いました。
これを見れば、悔しい気持ちを
思い出せ、やる気が出るんです。」
「悔しさを忘れない」
つまり、、
悔しさを原動力にした
モチベーションですね。
「快楽を求める」「恐怖を避ける」の
以外に、「悔しさ」「妬み」のようなの
ややネガティブ系のやる気があるのです。
これは、「快楽を求める」「恐怖を避ける」
の組み合わせとも言えるかも知れませんが、
(目標を達成して、悔しい気持ちをなくす)
私は別物として捉えています。
言われてみれば、
よく聞く話ですね。
みなさんも
「悔しい気持ち」をもって、
乗り越えられたこともあろうかと思います。
しかし、「悔しい気持ち」だけが
やる気の原動力ではない
はずです。
やる気の原動力は
いろいろ、あります。
みなさんは、どんなやる気の原動力だと
自分自身を奮い立たせることができますか?
そして、それは社長・経営者・経営幹部によって、
そして置かれている状況にさまざまだと思います。
さまざまな要素が絡んで
人のやる気が生まれるのです。
事業拡大していくと
あれやこれやと
やることが多くなってきます。
1人でできることは
限られますので、
人に任せないと
かえって事業のスピードが
遅くなります。
任せられないといって
ついつい抱え込む
社長や経営幹部も
いらっしゃいます。
周りから
「誰かに任せてもいいでのは?」
という声も聞こえてきます。
確かに「任せる」という
選択肢は重要です。
私も自社の業務を
社員や外部のパートナーに
任せることも多いです。
一方で、「任せる」時に
大事なこととして、
その業務の重要度に応じて
・手順
・業務の勘所
を自らが把握していないと
任せる人に対して
チェックが難しくなります。
チェックというと
・何がどこまで進んでいるのか?
・課題はどこなのか?
というところです。
できないから
「丸投げ」で
任せてしまわずに、
その業務の
・手順
・業務の勘所
を想定・整理して
任せてみましょう。
実は
・手順
・業務の勘所
を任せる人に伝えることが
スムーズに任せることに
になるのです。
もちろん、任せる人の
レベルによっては、
・手順
・業務の勘所
を考えてもらっても
良いかも知れません。
いろいろな会社に
お伺いすると、
いろいろな社長像が
垣間見えます。
バタバタと現場で
働いている社長も
いらっしゃれば、
ある程度、時間的な
余裕がある社長も
いらっしゃいます。
私のクライアントさんの中でも
以前はバタバタと現場で
働いている社長もいらっしゃいました。
しかし、組織力が上がると
社長に余裕ができてきます。
細かいところまで
指示しなくても
よくなります。
そうなると、
社長の時間の使い方が
将来に向いた時間に
変わっていきます。
新しい取り組みの時間に使ったり
将来の会社のために使ったり
社員との面談時間に使ったり
と今までできなかったことに
時間が使えていきます。
以前もお伝えしたように、
組織力(組織のパフォーマンス)は
・人の能力・スキル
・仕組み
・同じ方向に向いた人間関係
が大事です。
今週、お伺いした会社は
まさにそれを実現できているな
と実感しました。
そうすると社長の余裕ができて
更によい循環が生まれてきます。
当社は今ひとつだな
と感じていらっしゃる場合
・人の能力・スキル
・仕組み
・同じ方向に向いた人間関係
のどこがネックなのか
を見直してみましょう。
来月になると、
多くの会社で
新社会人が
入社します。
普段は
経営幹部を対象にした
研修が多いのですが
とある会社で
新入社員研修の講師を
する予定です。
先日もその打ち合わせ
をおこないました。
基本的なマナーから
社会人として心構え
などをお伝えします。
彼らにとっては
目新しいくて、
慣れないことばかり。
当たり前ですが、
習慣になっていない
ワケです。
習慣にするには
どうするか?
それは
チェックリストで
日々チェックし
一つずつ習慣に
していくことです。
慣れないことは
すぐに忘れてしまいます。
しかし、
チェックリストにして
毎日見れば、そのうち
いつかは憶えます。
私は今でも
習慣化したいことは
チェックリストにして
毎日チェックして
その項目を完了しています。
ブログ
トレーニング
グルテンフリー
などですね。
変わろうとする
自分がいる限り
チェックリストは
一生ものだと思います。
自分オリジナルの
チェックリストを
作りましょう。
多くの企業で、
多かれ少なかれ
社員の世代交代が
行われています。
そのときに、
業務の引き継ぎなど
一時的な人材の
重複が生まれます。
また、
成長している企業では、
将来に向けて、
人材確保・育成が
重要になります。
両方とも、
短期的に見れば、それほど必要ないが、
長期的に見れば、重要なことですね。
この短期的・長期的視点は
世代交代・人材確保に限りません。
設備投資や販売促進、
そして新商品開発
というビジネスに関わる
さまざまな意思決定を
「短期」と「長期」の
バランスをどう見ているのか?
という点がポイントです。
短期で考えると、
現在必要以上に人を
雇用するよりも、
利益確保を優先して
しまいがちですが、
長期で考えると、
世代交代のため、
成長のために
今実行しておかないと、
現状が延長するだけです・・・
そしてあとあと、
困ってしまう・・・
組織内のコミュニケーションにおいては
「この短期と長期のバランスを
どう保っていくか?」
「また、そのことを経営幹部・次世代リーダー
に分かってもらえるか」
が大事なわけです。
そのことを分かってもらわないと、
「社長の考えていることが分からない」
という声が聞こえてきます。
そのためには、経営者は
What(何を)するのか?
(例:人材を採用する)
だけでなく、
Why(なぜ)
(例:5年後の組織を見据えて・・・)
ということも伝えることが
重要だと思います。
経営戦略を検討する時に、
3C分析やSWOT分析などを
使うことがあります。
私は3C(自社・顧客・競合)を
ベースに考えるのが好きです。
ちなみに3Cは
自社(Company)
顧客(Customer)
競合(Competitor)
の頭文字です。
SWOT分析に比べて、
顧客・競合のことを
ダイレクトに考えるので、
クライアントさんと会話も
はっきりとしてきます。
そして、戦略を検討する時に
他社(Competitor)よりも
自社(Company)が選ばれるためには
何をすべきかを考えていきます。
しかし、実は
ライバルが
まだいます。
それは、
顧客(Customer)
の先入観
です。
お客様のニーズを
満たそうとして
営業しても、
顧客が持っている先入観が
自社の商品・サービスの購入に
「待った!」
をかけてしまうのです。
例えば、
健康に効果がある
「サプリメント」
を売ろうと思っても
・似たようなサプリメントを
過去に買って効果がなかった
・自分は長続きしない
など、お客様がもつ先入観
があります。
他社と比べた優位性をPRしても
顧客の先入観を理解しないことには
顧客の心に響かないこともあります。
顧客の先入観を理解する
ライバル分析と同じくらい
重要なことです。
先日、クライアントさんにて
ガントチャート作成のお手伝い
をおこないました。
以前、ガントチャート
についてこんなお話をしました
こちらです。
各部の部長さんにて
それぞれ自分の部門の
ガントチャートを
作成してもらいました。
ガントチャートに
盛り込むべき大事なものは
・5W2H的な考え方
・目標値
です。
ガントチャートの
特徴は時間軸。
どんな業務を
いつからいつまで(when)
するかが明確になります
そこに、
who(誰が)
what(何を)
how(どうする)
そして、
目標値(どのレベルまで)
※KPIとも言われます。
を設定することで、
やるべきことの
「見える化」が
できてきます。
特に、やるべきことを
行動レベルに細かく
落とすことで内容が
より深まっていきます。
そして、
よいガントチャートは
PDCAの要素が入っています。
いつ計画して、
いつ実行して、
いつ確認して、
いつ修正する
という風に。
ガントチャートを
より使えるものにする!
大事なことです。
戦略マップで論理的思考を鍛える
前回、戦略マップで現状分析
することをオススメしました。
実は、この戦略マップ、
使うと論理的思考も
身についていくのです。
この論理的思考
(論理的に考える)
は、経営者から求められる
「自ら考える経営幹部・管理者」
というテーマには、
必須のスキルです。
話を戻して
戦略マップを使って
現状分析をすると、
例えば、
「当社にリピーターが多いのは、
どんな取り組み・業務をしているから?」
という風な形で深掘りをしていきます。
そうすると、
経営幹部や管理者の中には
その理由が分かっている人もいれば、
そうでない方もいらっしゃいます。
もしくは、分かっているんだけど
説明がうまく出来ないということもあります。
これをしっかりと考えることで
論理的思考が身についていくワケです。
論理的思考を学ぶために
ロジックツリーを勉強する
ケースもありますが、
この戦略マップを使った方が
より実践的に論理的思考
を身に付けることができます。
前回お伝えした
バランス・スコアカードは
もともと戦略を実行する時に
使用されるものです。
このバランス・スコアカードでは
「戦略マップ」と「スコアカード」
という2つのツールを使うのですが、
私はコンサルティングにおいて、
現状分析する時にも使っています。
どういう目的・目標達成に向けて、
・どんな取り組み・業務を
しているのか?
・どんな組織づくり・人材育成を
しているのか?
これを経営者や経営幹部に
ポストイットなどを使って
現状を紐解いてもらうことで、
上手く成果が出ているところや
残念ながら不十分なところを
整理してもらっています。
そこで、
現状の見方が甘かったり、
筋違いな原因分析をしている
ケースもあります。
経営者と経営幹部の
ズレも垣間見れたり・・・
この現状把握の違いによって
進むべき道や対策もずいぶんと
変わってきます。
とある経営者も
戦略マップでの現状分析を
やってもらって、
「だから自分の考えが
幹部や管理職に伝わらないのか・・・」
という反省の言葉も。
要は
現状を見る力(幅・深さ)が違うと、
解決策もちがってくるワケです。
お互いの見方の違いを確認するには
オススメです。
ローカルベンチマークのお話で
「顧客提供価値」の裏返しが、
「選ばれる理由」
ということをお伝えしました。
この選ばれる理由を
実現するために
大事な視点があります。
その選ばれる理由を実現するために
「どんな取り組み・業務をするの?」
を考えることです。
更には、その取り組み・業務をするために
「どんな組織づくり・人材育成をしていくの?」
を考えることです。
芋づる式に考えていくワケです。
そうするとやるべき事が見えてきます。
実はこの考え方、バランス・スコアカード
という手法の、「戦略マップ」という
考え方をアレンジしています。
経営幹部や管理職が、会社全体を考える時に
非常に見えやすくする「見える化」のツールです。
是非、「選ばれる理由」の実現のための
取り組みを考えていきましょう。
先日、インドに駐在していた
友人に久々に会いました。
彼はインドの子会社の
幹部として4年駐在していました。
彼が駐在する前、
会社のマネジメントは
ぼろぼろ。
彼がやってきたことに
いろいろと聞くと、、、
なんと
「見える化」
「これって、
当たり前じゃない?」
と聞いたら、
当たり前のことが
できていなかったのが、
その会社の現状。
・業務の流れ
・プロジェクトの進行状況
・必要な目標値(KPI)
を見える化して
マネジメントしていた様子。
ただし、
大事なところは
やっぱり人間関係。
インド人と日本人との
真逆と言える価値観の
すり合わせに相当時間を
費やしたようです。
しかし
「見える化」
をしなければ
すり合わせも
できなかったらしいのです。
「見える化」
シンプルですが、
やはり重要な考え方ですね。
これまで金融機関様向けに
ローカルベンチマークに
関わる支援をさせて頂きました。
経済産業省のホームページでは
企業の経営状態の把握、
いわゆる
「健康診断」を行う
ツール(道具)
と位置づけられています。
詳しくはこちらをご確認ください。
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/
定量的な部分について
金融機関様へわざわざ
ご支援する必要はないのですが、、
ご支援にあたっては
定性的な部分をどう捉えるか
について重点的に行っています。
この定性的な部分は
「知的資産経営」
の考え方に大きくしています。
知的資産経営?
ローカルベンチマーク?
と慣れない言葉が続くと
なんだか話がややこしくなるので、
シンプルにしますね。
定性的な部分の捉え方は
今の売上・利益(定量的な結果)
を生み出している背景を考えることです。
もちろん
今の売上・利益が生まれるのは
「お客様に選ばれている」
からですよね。
その選ばれている理由を
紐解いていこうというワケです。
ローカルベンチマークの
ツールの中では
「顧客提供価値」
と呼ばれるものです。
お客様にどんな価値
を提供しているかの
裏返しが、
「お客様に選ばれる理由」
です。
その現状を
ヒアリングをしたり
業務フローを可視化したり
することで
確認するするが第一歩。
そこから
今後の方向性や課題を
経営者と共有するわけです。
長いプロセスに
感じるかも知れませんが、
決算書に見えない部分
を知るというのは
企業のいろいろな
ストーリーを理解する
ということだと思います。
前回、階層によって
見ている時間軸が異なる
ということをお伝えしました。
長さの話ですね。
もう一つ、重要なことがあります。
複数のスケジュールを
管理できる能力があるかどうか?
です。
「長さ」に対して、
「幅」といっても
いいかもしれません。
我々は目の前の
「緊急かつ重要なもの」
についつい気を取られてがちですが、
そうなると、将来のためにやるべき
「緊急ではなく重要なもの」が
後回しになってしまいます。
それで、やるべきことが進まず
また同じ繰り返し。
重要なことは、
その複数のスケジュールを
見えるようにすること。
例えばホワイトボードに
複数のスケジュールを
工程別に掲示しておくだけでも、
やるべきことを思い出します。
また、進まない場合は
そのスケジュールの
何がまずかったのかが
分かるようになります。
そのスケジュールを
管理する力が
マネジメントに求められる
能力だと思います。
社長、経営幹部、一般社員など
さまざまな階層の方と
お話ししていると
気づくことがあります。
それは、
見えている(考えている)
時間軸が違う
ということ。
一般社員レベルだと、
今日、今週、今月どうするか?
で頭がいっぱい。
今の手持ち案件をこなすだけで、
バタバタしています。
余裕がないことも背景にあります。
一方、
管理職になると、
半年~1年、2年後ぐらいの
時間軸をもって、
経営幹部になると
1年~3年ぐらいの
時間軸をもって、
「現在」を見ています。
しかも、階層が上がれば上がるほど
長期で持っているイメージが
仮の段階でもより具体的です。
「半年先は皆目見当つかず」
ということはありません。
もちろん業界が違えば
時間軸も異なりますし、
優秀な方は、一般社員であっても
1年以上の視点を持っています。
この時間軸を持つためには、
やはり1年ぐらい、2年ぐらいのスパンで
物事を考えさせることが一番よい経験になるんだと、
コンサルティングの経験則的なものですが
そう確信しています。
コンサルティングの
ご相談を頂いた
経営者が次のようなことを
おっしゃっていました。
「0から1を生み出す」
人材がウチには少ない。
これは、
大きなテーマ以外
何もない状態から、
現状を調査・整理し
今後を考える人材が
少ないと意味です。
それを
「0から1を生み出す」
と表現されたのです。
「0から1を生み出す」
ということを例えて言うと
「営業戦略を考える」
「原価低減を考える」
など、漠然としたテーマから
どんな情報が必要か、
何をすべきかを考えて
いくことです。
このように自ら考え動く人材を
育成したいとのご依頼をよく頂きます。
このような悩みを
頂く企業の状況として、
残念ながら、、、、
社員が「考える」
経験やチャンスが不足しており、
考えなくても業務が
「一応」できている
ことにあります。
「一応」というのは
まだ改善の余地があるという
状況です。
そこで、現状業務をベースに
何か変えられないかということを
考えていくと、少しずつ
0から1を生み出す人に成長していきます。
まずは
「考える」
経験やチャンスをつくる
これが重要です。
営業・販促支援をテーマにした
コンサルティングでは
その会社の「良さ」を
いろいろと探していきます。
他社との違いや、自社ならではの
取り組みを聞くと
その会社の強みが
いろいろと出てきます。
経営者や経営幹部に
「なぜ、それらを
お客様に伝えないのですか?」
とお伝えすると、次のような
お話を頂きます。
それは
「そもそも、強みと思っていなかった」
「お客様にとっては、当たり前だと思っていた」
の2つです。
「そもそも、強みと思っていなかった」は、
経営者や経営幹部にとって「驚き」です。
一方で、
「お客様にとっては、当たり前だと思っていた」
は、経営者や経営幹部にとって「当たり前」
なので、見つかったとしても「驚き」はありません。
しかし、これまでの既存顧客にとっては、
当たり前かも知れません。
しかし、新規のお客様にとっては
当然ですが、初めての情報です。
「どのようなお客様に」「何を」
知ってもらうかによって
PRの内容や方法は異なります。
「誰に」「何を」知ってもらうか、
今一度考え直してみましょう。
先日のコンサルティングで
訪問した、部門責任者に
こんな話をお伝えしました。
組織のパフォーマンスを上げるには
・人の能力・スキル
・仕組み
・同じ方向に向いた人間関係
が重要
という話です。
人の能力・スキルは、
まさに個人の力。
しかし、これだけあっても、
組織のパフォーマンスは
最大限にならないですね。
バラバラで
何をどうしていいのか
分かっていない組織を
たまに見かけます。
何をどうしていいのかを
解消するためには、
仕組みが必要。
ちなみに、
その部門には業務フローが
大雑把なものしかなく、
実務で使えないものでした。
そして、最後は
方向性をベースにした人間関係
です。
アメリカの経営学者・
バーナードによれば、、、
組織が組織であるためには、
・共通目的
・貢献意欲(モチベーション)
・コミュニケーション
が重要と説いています。
それを一言で、ざっくり言うと
「同じ方向に向いた人間関係」
とお伝えしています。
・人の能力・スキル
・仕組み
・同じ方向に向いた人間関係
が、組織のパフォーマンスを
上げる3つの要素です。
もちろん、これらは独立しておらず、
相互に関係してますし、影響を与えます。
例えば、
人の能力、スキルによって
仕組みが生まれてきますし、
仕組みがないと、人間関係が
ギクシャクすることだって
あります。
コンサルティング先でも、
仕組みがないから、メンバーが
疲弊している状態でした。
・人の能力・スキル
・仕組み
・同じ方向に向いた人間関係
組織が上手くいっていないと
思っていらっしゃる経営者の方、
この点で、もう一度見直してみましょう!
先日、地方でタクシー
を利用しました。
運転手さんは、
地方にいそうな
優しそうなおじさん。
服装は制服ではなく
普段着で、
これも地方でよく見る
風景ですね。
運転手さんと
お話ししてみると、
メーカーで研究職を経て
定年退職され、今はお孫さんの
おもちゃのために、
タクシードライバーとして
3年程度働かれているとのこと。
「お仕事に慣れましたか?」
と聞くと、
「まだまだです」
とのお返事。
ダッシュボードに
ペン立てがあるのを
ふと見つけて、
「そこにペン立てがあるって
珍しいですね?」
と伺うと、
「実は、本社と車両との無線で
自分への連絡でなくても
分からない地名やお宅があると
すぐメモして、自宅に帰って
調べてるんです」
と、ボロボロの地図を
見せてくれました。
そこにはたくさんのチェック印。
毎日メモして印をつける。
おそらく前職の研究職時代の
名残が残っているんだと感じました。
「お客さんに行先を言われて
『分かりません』は通用しません
からね」
そこに、ありありと
「プロ意識」
を感じました。
お金をもらっていれば
もう「プロ」なのです。
分からないから、
「知りません。
教えてください」
は言えない。
プロ意識
私自身、意識しているつもりですが、
改めて心に刻み、関わる方に
伝えなければならないフレーズ
だと実感した場面でした。
前回、気づくためには
まずは「質よりも量」
ということを
お伝えしました。
そして
量を出すには、
どうすればいいか?
それには
「考える時間」
すなわち
「自分に向きあう時間」
が必要です。
経営幹部・管理職と
社内ミーティングや個別面談で
私から質問をさせて頂くと、
「こんなこと、はじめて
考え抜きました」
というようなこともあります。
日常の業務・予想外対応に追われて、
会社のこと
部門のこと
自分のこと
にしっかりと
向きあえていないのですね。
幹部を成長させていたい経営者の方、
是非、彼らが自分と向きあう時間を
作ってみてください。
オススメです。
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仕事の成果は、頭の良し悪し、センス、才能ではなく、「分ける」かどうかで決まるのです。