成果が出る経営改善計画書とは?作り方と実行の進捗管理のコツとともに解説!

経営改善計画書に出てくるいろいろなグラフ

 

「売上が減って、赤字が続いている」

「経営改善が思ったよりも進まない」

「借入金の返済が滞りそうだ」

「融資による資金調達がうまくいかない」

と、悩んでいる中小企業の経営者の方のお悩みをお伺いすることがあります。

 

そのようなときに必要なのが「経営改善計画書」です。

 

経営改善計画書をきちんと立て、実行に移すことができれば、経営が上向くはずです。

 

そこで今回は、経営改善計画書の作り方の概要と、実行・管理するコツをご紹介します。

 

経営改善計画書とは

経営改善に向かうイメージ

 

経営に関して、しっかりと計画を立てて実行しているでしょうか。

 

過去のコンサルティング事例では、きっちりと数値で事業目標や計画を立てている中小企業は、少ないのが現状です。

 

「計画を立てても、そのとおりにならないから」と言ってしまっては、元も子もありません。経営者が目標や目標達成に向けた道筋を示さないと、社員からすれば、この会社はどの方向に向かっていくのかいう不安の解消につながりません。

 

 

さらに経営改善計画書の場合は、金融機関をはじめ、多くの利害関係者が存在するため、改善の道筋を示す必要があります。

 

経営改善計画書を作成することにより、

 

・借入金の返済条件の緩和

・経営状況の改善

・金融機関からの信頼回復

 

などが見込めます。

 

経営改善計画書という、これからの経営に関する羅針盤ができるため、

 

・やりたいこと

・やらなければならないこと

・やめること

 

が明らかになります。

 

そうして現在と将来のイメージを詳細に把握すれば、経営者も精神的に安心することができるでしょう。

 

また、具体的な計画を立てて、それを社員に知らせることによって、社員の不安解消・モチベーションを高めることにも繋がります。

 

経営改善計画書の作り方

経営改善計画の打ち合わせ風景

 

経営改善計画書は、主に

 

・現状把握

・経営改善のためのアクションプラン

・借入金返済計画

 

の内容で構成されます。

 

経営改善計画書を作成するには、まず現状の把握が重要です。

 

売上や収益、損益状況、金融機関からの借入状況、市場分析など、徹底的に洗い出します。

 

その上で、「経営を悪化させている原因は何か」という経営課題を明らかにしましょう。

経営課題としては、たとえば

 

・人件費がかかりすぎている

・薄利多売をしている

 

などが挙げられます。

 

その課題を解消ともに、今後の方向性を明確にする必要があります。

 

まさにこれからの「方向軸」、すなわち戦略を作るということです。

 

特に経営改善計画書を作らざるを得ない企業の多くは、他社ではなく自社を選ばれる理由が弱い、もしくはその選ばれる理由が伝わっていないということがあげれます。

 

 

当社では、選ばれる理由・導線設計という2点で経営改善計画書の作成支援を

しております。

 

選ばれる理由とは、繰り返しになりますが、他社ではなく自社がお客さまに選ばれる理由を検討することです。

 

導線設計とは、お客さまを自社に導く線、すなわち、お客さまに商品やサービスを知ってもらって、購入してもらって、繰り返しリピートしてもらう流れを検討することです。

 

そして、それらを具体化した「アクションプラン」を立てます。

 

アクションプランは、その名の通り「行動を起こす計画」のことです。

アクションプランの内容は、たとえば

 

・商品やサービスの価格の見直し

・人件費の削減

・新規取引先獲得

 

などが挙げられます。

 

このようにして、現状が分析できたら、つづいては将来のことを盛り込みます。

 

この記事を読んでいる方の中には、

「金融機関からの借入金の返済が心配だ・・・」

と感じている経営者の方もいるかもしれません。

 

そのようなときに、金融機関に対して

「現在は、こういう状況です。しかし、このようなアクションプランを立てました。

そのため、年以内に返済することが可能です」

と説明するのが経営改善計画書です。

 

この「年以内に」という内容を詳しく書いていくことが必要です。

借入金返済計画は、1人で考えるのは難しいことも多いでしょう。

 

そのため、経営者・経営陣だけで判断せず、税理士やコンサルタントに協力してもらうことも手段の一つです。

経営改善計画書を実行するコツ

経営改善計画のガントチャート(工程表)のイメージ

 

経営改善計画書を作成した時点で、満足してしまっている方も多いのではないでしょうか。

計画は、立てただけでは効果がありません。

 

そのため、きちんと実行に移していくことが大切なのです。

そこでオススメしたいのが、以下の2つの方法です。

 

1. ガントチャートを作成する

2. PDCAを回す

 

 

1. ガントチャートを作成する

 

ガントチャートは、アメリカ人の経営コンサルタントによって考案されたプロジェクト管理方法です。

 

縦軸に作業名、横軸に日付を記入します。

つづいて、その作業を実行する日付の部分をペンやマーカーで塗りつぶしましょう。

そうすると、「いつ、何をしなければならないか」が一目でわかるチャートになるのです。

こうしてガントチャートでプロジェクトを管理すると、取るべき行動をし忘れにくくなります。

 

また、縦軸に担当者名を書くガントチャートもあります。

その場合、該当する作業を「誰が、いつしなければならないか」を確認しやすくなります。

そのため、複数のメンバーで経営改善計画書を管理する場合に、特にガントチャートはオススメです。

 

経営におけるガントチャートにも「攻め」「守り」の視点があります。

 

「攻め」は売上を確保する

 ※上記でお伝えした、選ばれる理由と導線設計

 

「守り」は利益を確保する

 ※内部固めであり、スキルアップやしくみ作りなど。

 

といった視点でその企業に必要なガントチャートを作成していきます。

 

当社では、このガントチャートをより作りやすいように、使いやすいように、

紙とペンと、付箋を使ったガントチャート経営計画の作り方のアドバイスをしております。

 

 

P(Plan:計画)D(Do:実行)C(Check:確認)A(Action:修正)のイメージ

2. PDCAを回す

 

PDCAとは、業務の改善を実行する手法の一つです。

 

PDCAとは、

 

①Plan 計画

②Do  実行

③Check 検討

④Action 改善 

 

の頭文字を取ったもので、これらの一連の流れを実行することを

 

「PDCAサイクルを回す」

 

と言います。

 

経営改善計画書通りに実行したら、続いて

 

・結果は良くなったか

・どの行動が一番効果があったか

・より良い結果を出すにはどうすれば良いか

 

を検討します。

 

その行動も、実行後に検討し、次回の計画に生かしましょう。

 

PDCAサイクルを回す頻度は、経営状況や扱っているサービス・商品によって様々です。

最初のうちは1週間ごとに、行動とデータをチェックし、PDCAサイクルを回してみましょう。

 

そこでペースをつかみ、最適なPDCAサイクル頻度を見つけるようにしてください。

 

当社では、PDCAを回す最適な道具として、1で記載したガントチャート式経営計画を推奨しています。

今回は経営改善計画書の作り方の概要と、それを管理するコツについて、ガントチャート式経営計画を交えてご紹介しました。

 

「経営が悪化していることを社員に知られたくない」

「経営改善計画書は難しそうだから、作りたくない」

とお思いの中小企業の経営者の方もいるかもしれません。

 

しかし、そうしていつも通りの行動を取っていては、事態は変わりません。

 

将来の経営状況を変えるためには、現状を理解し、何が問題なのかを明らかにすることが必要です。

 

もし、経営改善計画書を作成することが難しいのであれば、税理士やコンサルタントなど、専門家の協力を得ましょう。

この機会に、経営改善計画書の作成を考えてみてはいかがでしょうか。

 

当社では、成果が出る経営改善計画書にも活用できる、ガントチャート式経営計画に関するセミナー(講師派遣型)や個別コンサルティングをおこなっています。

 

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